トラネキサム酸イオン導入化粧水の発売秘話

Last Updated on 2023年7月28日 by スキンロジカル スタッフ

こんにちは、スキンロジカルの田中です。

今回は、当社の商品「TAパウダー」「トラネキサム酸パウダー」の発売に至るお話をしたいと思います。

発売から、すでに1年を経過しましたこの2商品ですが、どちらも種別は“化粧品原料”としている、成分そのものの粉末です。

なぜ、他のイオン導入化粧水のように“液体”の化粧品をして商品化していないのか?皆さんも不思議に思われていることでしょう。

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トラネキサム酸については、かなり以前よりお客様からお問い合わせや要望をいただいておりましした。

「トラネキサム酸のイオン導入液はないのですか?」

「貴社の製品力なら、きっとイオン導入液をつくれるはずですから期待しています」

美白の効果が高く、その中でも特に“肝斑”と呼ばれる独特のシミに効果が高いとして、まずは服用薬からその名が有名になった成分のトラネキサム酸ですが、美容通の方はすでにトラネキサム酸がイオン導入可能な成分ということをご存じでしたので、このようなお問い合わせを沢山頂戴していたのです。

そこで、当社も新たなイオン導入化粧水としてトラネキサム酸を配合した化粧水を製造したいと考えていました。

 

☆ 医薬部外品という制約 ☆

ところが、現在の化粧品の製造販売に関する法律“薬事法”では、トラネキサム酸を配合した化粧品にはいくつかの決まりがあります。

トラネキサム酸配合の化粧品は「医薬部外品」扱いとなるということです。

「医薬部外品」を製造するには、その企業が化粧品の製造とは別に医薬部外品の製造の許可が必要です。また「医薬部外品」は、その商品の効果の検証を証明しなければなりません。

 (当社は、東京都の「化粧品製造業」と「化粧品製造販売業」の許可を受けています)

この二つをクリアにするためには、莫大な費用もかかります。ですから「医薬部外品」扱いの化粧品には、「医薬部外品」の認定をとるために要した経費が商品価格に反映されているということでもあります。

また、「医薬部外品」では一定の成分に対して配合する濃度が決められています。

〇%入れなければいけない

ということです。

トラネキサム酸の場合はこれが2%ですので、市場で販売されているトラネキサム酸配合の化粧品は、トラネキサム酸を2%配合しているということです。

 

☆ トラネキサム酸原料との出会い ☆

医薬部外品以外で、トラネキサム酸配合のイオン導入できる化粧品をなんとかお客様へ提供できないか・・・?このように考えていたところ、「トラネキサム酸」そのものへたどり着きました。

原料としての「トラネキサム酸」は、白くサラサラとした粉末です。そして、“水に溶けやすい”という特徴があります。

原料を製造している会社によると、皮膚科や美容クリニックなどでは、この「トラネキサム酸」の粉末を院内で溶液にしたり、クリームに混ぜるなどして処方し、患者さんへ提供しているとのことでした。病院では、処方となりますから「医薬部外品」の製造許可がなくても販売が出来る訳で、その濃度も自由に調整することが可能なわけです。

 

☆ 使う方自身に精製していただく ☆

なるほど!と思いました。

原料としての「トラネキサム酸」粉末は、まだ化粧品というカテゴリーにはありませんから、当社で販売することに何ら問題はありません。

また、“水に溶けやすい”という特徴がありますから、家庭でも簡単に溶液にすることができます。

そこで、原料の粉を購入していただき、ご自分で水に溶かして化粧水を作って頂く、

手作り化粧水としての販売をすることになりました。

 

☆ 手作りの嬉しい副産物 ☆

このようにして誕生した、原料を水に溶かして自分で作るという珍しい「手作り化粧水」ですが

蓋をあけてみると、通常の溶液タイプの化粧水にはない嬉しい副産物がありました。

 

♪ 新鮮!・・・だから、防腐剤等の添加物は一切なし

使う分だけ、必要な時に少量ずつつくるため、長期間保管することがありません。そのため、品質の変化を防ぐため防腐剤や酸化防止のための成分などを配合する必要がなく、溶液は純粋に「トラネキサム酸」という肌に与えたい成分だけが配合されたものです。市販の化粧水では、まずこのようなものはあり得ません。(水以外に化粧水などに溶かした場合はこの限りではありません)

♪ 自分で濃度調整が可能

医薬部外化粧品でのトラネキサム酸濃度は、約2%と決められていますが、手作り化粧水の場合は、自分で自由に濃度を調整することができます。

推奨の作り方(1gを20mLで溶かす)で精製すると、約5%の濃度になります。この5%という濃度は、皮膚科や美容クリニックなどで処方されているものと同様です。濃度は高ければ高いほど効果も大きくはなりますが、一方で刺激も強くなり肌が赤くなるなどしますので、5%くらいが刺激のない範囲で最大限に効果が発揮できる濃度と考えられています。

この5%濃度を目安として、自分の肌の状態に合わせて濃度を調整することができるのは、手作り化粧品ならではです。

 

☆ 手に入りにくい、濃度と純度が高い化粧水をお手軽に ☆

現在、5%の高濃度のトラネキサム酸配合化粧品を入手するとしたら、病院で処方してもらうしかありません。その場合は、診察を受ける時間もお金も理由も必要です。

スキンロジカルでは、化粧品原料としてパウダータイプの商品で販売することによって、いつでも気軽にお求めいだだき、ご自分に合った使い方で使っていただくことができるようにしました。

溶かし方も、推奨の方法と溶剤(溶かす液)の種類に気を付けて頂く点はありますが※、ご自分で最適な方法を見つけて頂くと、オリジナルの化粧水として美しい肌へ導いていくれるベストアイテムになることは間違いありません。

 

※【TAパウダー】は、APPS(ビタミンC誘導体)がトラネキサム酸とともに配合されているため、ほかの種類のビタミンC誘導体(APS・APM)配合の化粧水(アミノシーローション、VCローション、PCローションなど)には溶けにくいので、これらは溶液として使用しないでください。

 

※【トラネキサム酸パウダー】は、水に溶かすと弱アルカリ性となります。弱酸性の【スキンロジカル リファインローション】に溶かすと、中性となりイオン導入の効果がかなり弱くなりますので、溶液に【スキンロジカル リファインローション】を使うことは避けてください。【トラネキサム酸パウダー】は、トラネキサム酸が水に溶けやすいため、振って攪拌することができます。

 

※【TAパウダー】も弱アルカリ性ですが、APPSが一緒に配合されているぶんアルカリ度が高いため、弱酸性の【スキンロジカル リファインローション】に溶かしても中性にはならず、弱アルカリ性を保つことができます。そこで【スキンロジカル リファインローション】に溶かした場合でも(-)でイオン導入することができます。

 

トラネキサム酸を配合した商品

 

トラネキサム酸とAPPSを配合した原料パウダー

トラネキサム酸だけの原料パウダー

 

トラネキサム酸パウダーのお得な大容量タイプ

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