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サクラ・・・・・・ん!?

Last Updated on 2015年4月13日 by スキンロジカル スタッフ

こんにちは、スキンロジカルのイノウエです
先週のポカポカ陽気ですっかり都内の桜は葉桜に

イノウエは、若緑の綺麗な葉桜も春っぽくてとても好きですが、
今週の極寒寒波がもう少し早くきていれば、今週末もまだお花見
できたのにと少し残念です。

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さて、皆様は「サクラン」ってご存じですか?
桜の何か?

実はサクランとはヒアルロン酸などと同じ多糖類の一種で、化粧品の
原料にもされる成分です。
名前から見ると桜に何かしら関係のある物であるようにも
見えますが、実は九州のごく一部だけに自生する淡水の藍藻類である
「スイゼンジノリ」(水前寺海苔)から抽出されます。

そして、サクランの語源は「桜」からではなく、スイゼンジノリの学名
「Aphanothece sacrum(アファノテーケ サクラム)」から命名されています。

サクランが化粧品の原料として使用される場合、多くが保湿・保水性分
として配合される成分で、その特徴は天然に存在する分子の中で最大とも
言われている高分子構造です

この高分子構造よって角質層の表面を長時間保湿することができ、その水分
保持力は、保水力の強いヒアルロン酸と比較しても5倍で、またその保水性と
抗炎症作用に注目して医療への応用も進められている成分です。

ちなみに、このサクランの原料であるスイゼンジノリは、弾力があって
珍味としてその昔は将軍家への献上品とされていたそうで、現在でも高級
日本料理の材料として使われていたりするとか。

一度食べてみたいものです

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※写真はイメージです。

さて、サクランの名前の元となったスイゼンジノリの学名であるサクラム
(A.sacrum)は、発見者のオランダの植物学者が、水の綺麗さなど生育
環境が素晴らしかったことから、ラテン語で「聖なる」を意味する
「Sacrum」と命名したと言われています。

しかし、その生育環境の独自性から、自生地は水質の悪化や環境の変化などで
年々数を減らしているそうで、最初に発見された池ではほぼ絶滅、唯一残る川
でも保護活動が進められています

そんな貴重なスイゼンジノリですが、難しいとされた養殖を長年の研究で
成功させたことで、化粧品の原料や食品として安定してスイゼンジノリを
有効に利用することができるようになりつつあります。

桜ではありませんが、日本の固有の生物からの恵みであるサクラン。
今後も注目の成分となりそうですね

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