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たかがカ されど蚊

こんにちは、スキンロジカルイノウエです

9月にはいってから比較的涼しく感じる日も多くなってきました。
先日の十五夜は東京地方はあいにくの曇りでお月様も
顔を出してくれませんでしたが、晴れた地方では
綺麗に見えたようですね

今回は、スキンケアから少しはなれて、全国に感染者が広がって
最近ニュースで話題の「デング熱」を取り上げてみようと思います。

「デング熱」は、もともと熱帯や亜熱帯の全域で流行している感染症
です。元々は日本にはない感染症ですが、海外で感染して日本で
発症している人は意外に多く、毎年200名程度はいらっしゃるそうです

病気そのものは、発症しなかったり感染しても出血症状等の
重篤化は1%~5%と恐ろしい病気ではないものの、高熱が出て、
頭痛、筋肉・関節がかなり痛むとのことで、できるならば関わり
たくない病気です。
なお、重篤化しても適切な治療が行なわれれば多くの人は回復
します近年日本でのデング熱による死亡例はありません

デング熱は特定の蚊によって感染する病気で、日本に生息する蚊で、
媒介となるのは「ヒトスジシマカ」のみとされています。
(よくいる黒と白の縞々の蚊です)
なお、海外での主たる媒介主の「ネッタイシマカ」は現在のところ
日本に生息していない蚊です。

とはいえ、9月12日現在で患者数は100人を超えていますので、
やはり注意をしたいところです。

デング熱ウィルスは、人から人へ直接感染することは基本的に
ありませんが、感染者を刺した蚊がウイルスを持つことで、
その蚊が他の人を刺し感染が拡大します。

また、ウイルスを持った蚊に刺されても、発症しなかったり、
3~7日程度の潜伏期間があるため、自分が感染していると気づかず
移動し、ウイルス保持者(キャリア)が移動先で蚊に刺されることで
その蚊がウイルスを持ち、他の人を刺すことでその場所を中心に
感染が拡大します。

実際に、現在東京で確認されたデング熱が海外にも東京にも
訪れたことの無い人にまで拡大していることからも、感染場所に近く
ないから安心とは言い切れないのが現状です。

ヒトスジシマカは、側溝、公園の池、水溜りや野外の植木鉢や
空き缶の中の雨水などでも繁殖し日本人に一番身近な蚊であるとも
言えます。
イエカと違い、昼行性のため夜はほとんど行動しませんが、家屋の
付近や街明りのある場所では昼夜問わず活動的なので注意が
必要です。

蚊に刺されないための対策としては、テレビなどでいわれている通り、

蚊のいそうな所はできるだけ避ける
 (ヒトスジシマカの行動半径は半径50~100m程度)

長袖、長ズボンで肌をできるだけ露出しない。
 (服の上からでも刺す場合があるので注意)

露出している肌は虫除けスプレーなどの忌避剤をつける。
 (汗などで流れるのでこまめに塗りなおす)

とくに、汗をかきやすい場所、足などの匂いの出やすい場所は
蚊を誘引しやすいので対策が重要です

デング熱ウイルスを持った蚊は、子孫に受け継がないとのこと
なので、今夏を過ぎれば徐々に収まっていくと思われますが、
最初にお話したとおり、過分に心配することは無い病気ではある
ものの、症状は激しく看過できない病気です。
また、妊婦さんは重篤化のリスクが高くなるだけでなく、胎児にも
感染する可能性があるとのことなので気をつけて下さい。

現在、デング熱ウイルスに対するワクチンや薬は無いため、
蚊のいなくなる10月くらいまでは、特に注意したほうが良いと思います。

デング熱に関する詳細な内容は東京都の福祉保健局が分かりやすい
専用のページを用意しているので、ぜひご参照下さい

デング熱について(東京都福祉保健局)