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濃度の高さ = 効果の高さ?

こんにちは、スキンロジカルスタッフです。

やっとインフルエンザの大流行も陰りが見え始めていますが、はしかや風疹などがはやっているとのことで、なかなか気を休めることもできない日が続いています。

さて、今回は化粧品に含まれる成分の濃度について。

化粧品にはいろいろな成分が含まれています。
水をはじめとした基材に、肌を健やかに保つために様々な成分を配合していますが、その成分の濃度も様々です。

一般的に、成分は濃度が高ければ高いほど効果があることが多いのですが、実は成分に
より変わってきます。

例えば、当店の商品に多く配合されている「ビタミンC誘導体」という成分は、肌への
影響に限ると、一定の濃度までは濃度に比例して上がっていく「濃度依存型」となります。

しかし、それを超えると効果がほとんど変わらなくなります。
また、濃度が上がれば上がるほど肌への刺激は強くなり、肌荒れの元となったり、乾燥が強まりますので、そういった意味では濃度の高さが肌トラブルの原因ともなりえます。
つまり、「濃度が高い」ことはかならずしも「効果が高い」とならないのです。

こういった性状をもつ成分は多く、

「この美容液は〇〇が96%ですごい」
「これは美容成分が少なくて効果がなさそう」

という理由で一概に括ることができません。

その他にも、何種類もある「ビタミンCの誘導体」は、ベースとなるビタミンCに結合させる成分によって、それぞれの特徴を持った成分となりますが、実はピュアビタミンCに含まれるビタミンCを100%とした時に、ビタミンC含有率や、吸収された成分が肌でビタミンCに変換される率がすべて違います。

ビタミンC誘導体が1gに含まれるビタミン量が20%のもので変換率が50%とすると、ピュアビタミンC1gに対して実際には0.1g程度にしかなりません。
※1g x 20%=0.2g(実ビタミンC量) そのうちの50%がビタミンCになるので、ビタミンCとして働けるのは0.1g)

もちろん、条件などによって大きく変わりますので乱暴にひとくくりにはできませんが、油溶性のビタミンC誘導体は濃度が高く配合されていることが多く、水溶性の
ビタミンC誘導体がそれに比べて低いのは価格や効果といった部分以外にもこういった理由も関係しています。

さらに、実際に化粧品として製造する場合には、配合する他の成分との相性やpH、使用目的、安定性、販売方法など様々な状況から適正な濃度となるように調整しています。

逆に言えば、原料からご自身で化粧品を作られる場合は濃度などをある程度自由に変更することもできますが、反面、上でお話ししたようにリスクも多くなりますので、販売サイトでの適正な使用方法をきちんと守ることが重要です。